アーユルヴェーダでは、ギー(Ghee)は『万能薬』ともいわれ、古くから健康ために使用されてきました。ギーは、単なる食用としてだけではなく、ボディケアや薬としても使われます。
ギーとは?
ギーは、バターを煮詰め、純粋なオイルのみを抽出したもので、乳糖(ラクトース)やカゼインがほぼ除去されているため、乳製品に敏感な人でも、摂りやすいのが特徴です。
アーユルヴェーダでは、ギーは『サットヴァ(純粋性)』のエネルギーを持つとされ、精神を落ち着かせ、心の明晰さを高めると考えられています。また、体内の消化の火『アグニ』を整え、代謝の活性化に役立ちます。
ギーの5つの効果
1. 消化力を強化し、アグニ(消化の火)を整える
アーユルヴェーダでは、消化力『アグニ』が健康の鍵とされています。
ギーはアグニを高め、消化を助け、食物の栄養を効率的に吸収できるようにしてくれます。
2. オージャス(生命エネルギー)を増やす
ギーは『オージャス(活力と免疫の源)』を養う食品の一つとされています。
定期的に摂取することで、身体の内側から活力を生み出します。
3. ドーシャ(体質)のバランスを取る
ギーはワータとピッタを鎮める作用を持ち、心身を落ち着かせる効果があります。
特に、乾燥しやすいワータ体質の人には最適なオイルです。
4. 心を落ち着かせ、知性を高める
アーユルヴェーダでは、ギーは脳の働きを高め、記憶力を向上させると考えられています。
また精神の安定をもたらし、ストレスを和らげる作用もあります。
5. 強力な解毒作用
ギーは体内の毒素『アーマ』を排出し、組織を浄化する作用があるため、アーユルヴェーダの浄化療法『パンチャカルマ』にもかかせないオイルなのです!
ギーの活用方法
⚫︎朝のギーウォーター(ギー+お湯)で浄化
朝起きたら、小さじ1杯のギーをぬるま湯に溶かして飲むことで、消化力を高め、体内の浄化を助けます。
⚫︎ギーを使ったセルフマッサージ(アビヤンガ)
温めたギーを体に塗り、優しくマッサージすることで、肌の乾燥を防ぎ、心身の緊張を和らげます。
⚫︎ギーを鼻に垂らす(ナスヤ療法)
セサミオイルやココナッツオイルを使うことが多いナスヤ療法ですが、ギーを使うのもおすすめです。
ギーを鼻腔に塗ることで、乾燥を防ぎ、呼吸器を潤す効果があります。冬場や花粉症の季節に試してみてください。
⚫︎寝る前にギーを摂る
寝る前におすすめしたいのが、ギー入りのホットミルク。
マグカップ半量くらいのミルクを温め、そこに小さじ1杯のギーを入れるだけ。
気持ちを落ち着かせ、安眠に導いてくれます。また集中力を高める効果もあるので緊張でソワソワした時にもおすすめです。
⚫︎普段の食事にギーをプラス
カレーやスープ、ご飯にギーをほんの少し加えることで、心身のバランスを整えながら、美味しく栄養を摂取できます。
そのギーは本物?本来のギーとは
インドの本来のギーは、 『ビラヒタ・ギー(Bilona Ghee)』 として知られ、グラスフェッドのインドの牛、 その中でもA2ミルクを生産するデシ牛(在来種) から作られます。
一般的に市場に出回るミルクはホルスタイン牛のA1ミルクですが、A2ミルクはA1ミルクよりも消化が良く、腸への負担が少ないという特徴があります。
ですが、現在世界中で販売されているギーはA1ミルクや、グラスフェッドではないミルクを使っているものがほとんど。
もっと酷いものだと、牛のミルクから作られていないフェイクギーと呼ばれるものもあります。
フェイクギーは、パーム油などをベースに、ギーのような色や香りをつけて作られるものや、ギーに別の油脂を混ぜてカサ増ししたものがあります。
またフェイクギーは傷みやすいため、保存料や酸化防止剤なども添加されています。
すなわち、フェイクギーは本来のギーの効果は得られないだけでなく、反対に健康を害してしまう可能性もあるのです!
まとめ
ギーは、アーユルヴェーダにおいて単なるオイルではなく、心・身体・精神の調和をもたらす神聖なもの。
ギーを選ぶときは、グラスフェッドミルクかどうか、A2ミルクかどうか、どんな製法か、などのキーワードをチェックして、ぜひ本物のギーを手に入れてください。
日常に本物のギーを取り入れ、その恩恵を実感してみましょう!